売上を前年比300%増加させた「小口案件管理データベース」~株式会社中島建設~
■導入の背景と目的
バブルの崩壊と人口の減少によって、建設業界は全体的に売上が低迷していました。顧客のニーズは多様化し、要求に対応できなければすぐさま他社に案件が流れてしまうなど、経営は厳しくなる一方です。短納期の要求も高まる中、顧客満足度を向上してリピーターを獲得するためには、社内のIT化が急務でした。建設・営業・管理の3部門で情報が共有できるシステムを構築し、顧客対応のスピードアップを図ったのです。
■IT化の概要
既存の基幹システムと連携する「小口案件管理データベース」を構築しました。入力した管理データは、全社員の各PCで閲覧できると共に、事務所入り口に設置した小型のディスプレイでも掲示されているので随時確認できます。状況に応じて「警告ランプ」が点灯、その点灯色で緊急性が把握できます。進捗が見える化したため対応が素早くなり、お客様をお待たせすることがほぼ無くなりました。また手掛けた建物の情報を管理する「建物カルテデータベース」も構築しました。担当者不在時に顧客からの問い合わせがあったとしても、情報履歴を確認することにより、お客様をお待たせしない対応が実現しました。さらに各案件情報がシステムを通じて社員にメール配信されることで、効率的な情報共有が可能となっています。
■IT経営推進における取組み
同社では、代表が自ら率先してIT経営に取り組んでいます。現場の要望や問題点を洗い出し、ITベンダーと直接打ち合わせを行いながら業務に合ったシステムの構築を進めました。社員の使いやすさを重視した進捗ステータスの見直しや「警告ランプ」の多彩化等を提案、またメール配信機能なども付加し、スムーズに運用できるシステムとなるように検討を重ねました。
■導入効果
「小口案件データベース」「建物カルテデータベース」の構築が直接的・間接的に影響したこともあり、売上高が前年比大幅増収となりました。また、お問い合わせから集金業務まで一括した管理によるスピーディーな対応が実現したことで、利益も前年比大幅増益となりました。今後についても顧客の口コミで知名度が向上した為、建設業界全体が低成長期にある中で、同社は堅調な推移を保っています。
引用:http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/it-keiei/itjirei/case2011/case_nakajima.html
弊社ではIT経営に関するコンサルティング、PM・PMO、講演・講師・研修サービスをご提供しております。お気軽にご相談頂ければと思います。
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